Q&A

シャンプーの成分ってよくわからない。なにをどう見ればいいの?

Q

シャンプーの宣伝で、成分がノンシリコンとか、石油系ではないとかオーガニックとか、いろいろありますがよくわかりません。ボトルの裏を見るとやたらたくさんの材料が混ざっていて、何をどう見たらいいのでしょう?

A

配合成分を判断するためには化学系などの専門的な知識が必要なため、なかなか難しいとは思います。ただ、大きくつかんでおけば役に立つと思いますので、解説していきましょう。

シリコンについての評判とマーケティング

まずシリコンについて。最近はノンシリコンを謳い文句にした宣伝がさかんになされたため、ノンシリコン商品が流行しています。それもあって、シリコンは髪によくないというイメージがよりひろがりました。

でも、なぜシリコンは髪によくないのでしょう? ノンシリコンでなければいけないのでしょうか

「シリコンでコーティングされた髪は、カラーやパーマがかかりにくい」と、美容師さんのあいだで評判が悪いことは確かです。でも、それがアンチシリコンキャンペーンになってしまうのも首をひねってしまいます。

ふだんの髪にとっては、シリコンはそれほど害のあるものではありません。もちろん、汚れを洗い流すことが目的のシャンプーには必要ないでしょう。ただ、指通りをよくするために使われている場合もあり、安価でもあることから、比較的合理的な判断であるといえるかもしれません。なお、トリートメント剤に含まれるものについては、費用対効果も高くて理にかなっているといえます。

シリコンは、コンディショナーに含まれる他の成分と同じように、頭皮につかないように毛先だけにつけるよう気をつけ、ちゃんと洗い流せば問題ありません。洗髪後、髪が重くなった、またはベタベタするように感じる場合は、つける量が多すぎるか、洗髪ができていないかのどちらかです。量を調整し、はやめに洗い流しても問題ありません。

 

アラフォー女子で抜け毛が増えたら?いいシャンプーの選び方


 

一日に二度洗うと髪によくないってほんと?

Q

これまでずっと朝晩二回シャンプーをしてきました。スポーツをしていた10代のころから、なんとなく自分が汗臭い気がして、休みの日には朝昼夜と洗っていたことも。社会人になっても朝晩の2回が習慣になっていましたが、20代の後半になってだんだん髪が細くなり、髪に腰がなくなってきたように思います。とくに朝洗ったあとは頭皮が張るような感じで気になっています。かといって洗わないと夕方にはべたついた感じが気になって。一日に二度のシャンプーは髪によくないと聞きましたが、やめた方がいいでしょうか?

 

A

スポーツをして汗をたくさんかいたり、汗と皮脂が分泌されやすい夏など、汚れを落としてすっきりしたいですよね。夏などは頭皮に雑菌も増えやすく、清潔な頭皮に戻すという意味ではシャンプーが悪いわけではありません。ただ、場合によって(またやり方によって)薄毛や抜け毛のリスク要因となりますので、注意が必要です。

とくに若いときは新陳代謝が活発で細胞の再生能力も高く、問題が表面化しにくいものです。けれど個人差はありますが、年齢とともに皮脂の分泌が減ったり、肌の保湿機能が落ちたりするのは仕方がない面も。(もちろん生活習慣などによってカバーすることもできます。)

頭皮が張るということは、皮脂を取りすぎているか、保湿がうまくできていないということですので、今の習慣を続けているとダメージがますます大きくなる可能性が考えられます。

年齢とともに髪が痩せるケースは珍しくありませんが、その進行を防ぐには頭皮についての知識とケアが必要です。

 

 

朝のシャンプーはよくないの?

たとえば朝にシャンプーをして外出した場合。皮脂がとれた状態で、スタイリング剤や紫外線などの刺激を頭皮に受けることになります。

皮脂は酸化して臭いの元となる一方で、頭皮の水分をキープし、頭皮と髪を守る重要な働きも果たしています。つまり、シャンプーで清潔さが得られるというメリットの反面、皮脂を落とした分ダメージを受けやすくなるというリスク要因もあるのです。また、朝は外出前など時間がなかったりして、髪を乾燥しセットするためのドライヤーの熱風を髪の近くにあててしまうこともありますよね。髪の近くにあてるということは、頭皮にもかなりのダメージを与えているかも。

朝のシャンプーが誰にとっても不正解というわけではありません。そのメリットとデメリットのバランスをどう取るか、そのポイントは個人ごとに違うからです。どうすればリスク要因を減らせるかの理解を深めながら、どこに自分のバランスのポイントがあるのかを観察していきましょう。朝はさっとお湯で流すだけにする、シャンプーの量を減らしたり夜とは違うシャンプーの方法(髪にさっと通す程度)を試したりするのもいいかもしれません。

ただ、一般的に、一日に二度洗う必要性のある方はほとんどいないといえるでしょう。

平安時代などの昔は1年に数回だったのではないかという説もあります。
1960年代や70年代でも1週間に1、2回の洗髪という人も多かったようです。

清潔の基準は時代によって違います。現代ではサラサラの髪が清潔と健やかさの象徴のようになっています。
でも、清潔を求めるあまり、頭皮や髪にダメージを与えてしまっては本末転倒です。
清潔についての自身のイメージを再点検してみるのもいいかもしれません。

 

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老人性脱毛って?高齢になってからの改善率に以前とは違った見方が

老人性脱毛とは、加齢によって抜け毛が増えることをいいます。
ただ、抜け毛の症状が激しい場合をのぞいて、脱毛症ではなく薄毛という言葉を使ったほうが適切でしょう。それに、昔なら老人と言っていた年代でも、現代では元気で若々しく行動的な人が増えました。ですので、ここでは加齢による薄毛という言葉を使います。

さて、一般的に加齢によって増えると考えられる抜け毛ですが、歳をとるとかならず髪が薄くなるわけではなく、かなり個人差があります。そして、改善率に関しては、かなり以前とは違った見方がなされています。

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薄毛でもできる髪型は?どうやってボリューム感を出せばいい?

一般的に加齢にともなって髪は痩せていきます。
「髪が細くなってきた」「分け目が薄く見える」「地肌が見えてきた」「髪のボリュームやコシがない」「髪がペタッとなる」「パサつきやすくなった」

わたしたちの髪の悩みは、女性としての自信喪失につながる重要な問題です。
でも、じつは今見えている髪の問題は、「過去」の頭皮などの問題なのです。つまり未来の髪を変えるには、今の頭皮をケアしていかなくてはいけません。

頭皮の特徴をおさえた適切ケアには2つのキーポイントがある

ただそれはそれとして、今見えている髪もどうにかしたいもの。
薄毛が気になりはじめると、分け目の薄さがまず気になりますよね。ロングヘアの場合は重みで余計に分け目が目立ってしまいます。

まずは分け目を変えたり、分け目を作らない髪型がおすすめです。サイドから斜めに流して後ろで縛る髪型も、頭頂部あたりの薄毛を目立たなくさせます。ただ、長い間同じ髪型をつづけていると、どうしても分け目にいちばん負担がかかります。紫外線も分け目あたりの地肌が影響を受けやすく、乾燥したり老化が進んだりということになりがちです。

 

髪をセットする際に気をつけるべき点

  • 自然乾燥ではなく、ドライヤーを使う
  • ドライヤーは上からあてない(ブラシを使いながら根元を乾かします)
  • 風の温度よりも風量で乾かす(高温の風は髪や地肌を痛め、乾燥させてしまうため)
  • 髪を手で振って風をあてるのではなく、ドライヤーを髪に添って動かすようにする(キューティクルを整えます)

男性用の育毛剤を女性が使っても大丈夫ですか?

A

男性と女性では薄毛の原因が違うことが多いため、育毛剤の有効成分が異なることがあります。また、頭皮の皮脂量も男性と女性とは違いますので、清涼剤の配合も男性向けになっています。

ですので、女性用のものを使うことをおすすめします。

育毛剤は即効性を期待するものではありません。長期間使っていく前提で選び、また、長い目でゆっくりと増やすという気持ちが大切です。育毛剤によっては有効成分の配合量や種類も違います。少量をつけて確認しながら、ご自身に合ったもの(かゆみやかぶれ等が起こらないもの)を使うのが長くつづけられるポイントです。

つけても効果なし?育毛剤ってほんとに効くのでしょうか?

Q

最近分け目が目立ちはじめたので、育毛剤を買ってつけはじめました。でも、2ヶ月ほどたっても目立った効果が見えません。育毛剤ってほんとに効くのでしょうか?それともわたしの場合が効きにくいだけでしょうか。

 

A

育毛剤には、さまざまな効果を期待した成分が含まれています。
血流改善、毛母細胞の活性化、炎症抑制、殺菌・抗菌作用……。

育毛剤とは、それらが総合的に働くことで、毛髪の成長を期待するものです。それでも、なかなか効果が見られない場合もあります。人によって、改善が見られる場合とそうでない場合があるというのが現実です。

その理由の一つとして、皮膚は外からの刺激を守る働きもあるため、有効成分が浸透しにくいこともあるかもしれません。他にも、ホルモン、栄養状態、酸素などもマイナス要因として影響しています。さらに、血流や頭皮の状態に作用する睡眠や喫煙、ヘアカラー、ストレス等が効果を薄める要因となっていることも考えられます。

あせってしまう場合は、ヘアサイクル(毛周期)についてぜひ思い出してください。まず、休止期です。通常は3~4か月あり、そのとき頭皮にある毛母細胞の細胞分裂が止まり、髪の毛が抜け落ちていきます。休止期を終えると、そこからはえはじめます。毎日0.5ミリずつ伸びた場合、15センチになるまで300日かかります。つまり抜けはじめて生えるまでに、一年以上かかる計算になります。

何らかの理由によって、休止期が長くなることは十分ありうることです。そこから考えると、育毛は半年単位で考えるべきでしょう。どのくらいの期間で育毛剤を試したのかにもよりますが、通常は半年以上続けてこそ効果があらわれてくるものです。

即効性を期待しすぎると、かえってストレスとなってしまいます。それがさらに抜け毛を招くような負のスパイラルは避けたいところ。ヘアケアは、あわてず、あせらず、無理しない範囲で。育毛剤をつけることで行動意識をアップさせて、負の要因を取り除いていくことをコツコツ続けていきましょう。

なぜ毛先は傷みやすいのですか?

Q

どうして毛先は痛みやすいのですか? 端なので擦れたりするからですか? それともヒモがほつれるみたいに、髪を切った場所だから繊維?がもろくなるからでしょうか?

 

A

髪は活動を止めた(死んだ)細胞です。そのため自己再生ができないのです。頭皮から外に出てから、髪はさまざまなダメージを受けていきます。紫外線、不充分なケア、間違った生活習慣など。もちろん毎日の生活で擦れることもあります。それで頭皮から出ている期間が長い毛先ほど、痛みやすいのです。

 

 

シャンプーで頭皮を念入りに洗うと、抜け毛につながるの? 

Q

頭皮のアブラをそのままにしておくと毛穴につまって髪が成長しなくなると聞いて、念入りに洗っていました。でも最近友人から、洗いすぎはよくない、抜け毛につながると聞きました。どちらが正しいのでしょうか?

 

A

毛穴の汚れを取りたくて、シャンプーでいつも念入りに洗っているという方は多いようです。なぜかというと、毛穴の汚れが薄毛につながるというマーケティングが盛んに行われていたからです。最近は、乾燥や皮脂のとりすぎは頭皮によくないという話があり、どちらを信じればいいのか迷っているという方が多いようです。

では、毛穴の汚れは抜け毛につながるのでしょうか?

汚れを取るには力を入れて洗うべき、そんなふうに思ってゴシゴシと洗っていませんか? 歯みがきもかつてはそうでした。でも最近は、そのような磨き方は歯のエナメル質を痛めるため、よくないと言われています。

シャンプーも同じく、強い力は必要ありません。逆に、強くこすりすぎると頭皮を痛め、乾燥や皮脂の過剰分泌の原因となります。頭皮が痛んだり皮脂の過剰分泌が常態化することで、抜け毛につながりやすくなります。また、うぶ毛(早期成長期毛)が抜けやすくなり、髪の成長を妨げてしまいます。

お湯でよく予洗する。シャンプーを泡立て、指先を軽く細かく動かす。これで充分よごれは取れるのです。

 

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