ホルモンバランスが乱れることによる毛髪への影響は、大きく分けて二種類あります。
女性ホルモン(のひとつであるエストロゲン)の減少による直接的な影響と、それによって男性ホルモンが優位になるための間接的な影響です。
その二種類の影響を軽減することで、毛髪は元に戻りやすくなります。
そのために、
- 原因:何がホルモンバランスを乱すのか
- 対策:乱れをどう軽減するか
を見ていきましょう。
Contents
何がホルモンバランスを乱すのか
ホルモンバランスとは
ホルモンバランスが悪いと身体の調子が悪くなるとよく言いますが、具体的にホルモンバランスとは何をさすのか知っていますか?
ホルモンバランスとは、女性ホルモンであるエストロゲンとプロゲステロンの分泌量のバランスのことです。
本来は、28日周期でエストロゲンとプロゲステロンの分泌が繰り返されていきます。
通常は、生理後にエストロゲンが増え、排卵前にもっとも波が高くなり、排卵後にゆるやかに増えた後、次の生理まで減少していきます。もう片方のプロゲステロンは、排卵後に波が高くなり、生理までに下がっていきます。
けれど、何らかの原因で、その波がおかしくなってしまうことがあります。
ホルモンバランスの乱れの原因
原因には、女性ホルモン(エストロゲンとプロゲステロン)を分泌するよう信号をおくる脳の仕組みが深くかかわっています。いわばホルモン分泌の司令塔である脳にストレスがかかることで、信号が乱れてしまうのです。
- 仕事などのストレス
- 睡眠不足や睡眠リズムの乱れ
- 運動不足や血流低下(身体の冷え)
- ダイエットなどの食生活の乱れ
- 卵巣の病気や加齢による卵巣機能低下
また、加齢によってエストロゲンが減ることも確認されています。
エストロゲンの減少による症状
上記の原因によってエストロゲンの量が減ると、髪だけにフォーカスしても以下の症状がおこりやすくなります。
- 高血圧と動脈硬化による頭皮への血流低下
- 新陳代謝が低下することによる、毛母細胞の活動低下
- 毛髪量の減少
- 皮脂分泌の増加
エストロゲンの減少による男性ホルモンの問題
男女どちらの体内にも、男性ホルモンと女性ホルモンが存在しています。その違いは分泌量です。
さらに女性の体内で分泌される男性ホルモンは、女性ホルモンより10倍以上も多いことを知っていますか?
だからこそ、エストロゲンが減少することによって、相対的に男性ホルモンの影響が強まり、別の問題が発生します。
- 皮脂分泌が増え、頭皮のニオイが強くなる
- ヘアサイクルが乱れ、フケが増える
- 脂漏性皮膚炎になりやすくなる
- 頭頂部の毛髪量が減り、男性型脱毛(に近い症状)になりやすくなる
ホルモンバランスの乱れをどう軽減するか
では、ホルモンバランスをどう改善すればいいのでしょうか。
1.原因を減らすことで改善する
まず大事なことは、ホルモンバランスの乱れとなっている原因をつぶしていくこと。そこを改善しないと、いつまでも繰り返しになってしまいます。
- ストレスを減らす
- 規則正しく睡眠をとり、できるだけ長く眠る
- 軽い運動を行う
- 栄養バランスを考えた食事をとる
2.女性ホルモン分泌を増やしてくれる生活習慣をつくる
原因をつぶすといっても、仕事のストレスのように、すぐには改善できないこともあります。そんなときは、女性ホルモンを増やしてくれるものを毎日の生活にできるだけ取り入れましょう。
食事
- 植物性エストロゲンであるイソフラボン : 大豆類(納豆、きなこ、豆腐、味噌)、ザクロ、山芋等。納豆1パックと豆腐半丁で一日の摂取はOK!
- 卵巣の老化を予防するビタミンE : (含有量の多いおすすめから順に)アーモンド・落花生・抹茶・モロヘイヤ・かぼちゃ・卵(卵黄)・アボカド
- さまざまな美容効果のあるプラセンタ : 動物の胎盤から抽出する栄養分です。豚のプラセンタが一般的ですね。
- エストロゲンの分泌を調整してくれるマカ : 南米のアンデス山脈に自生する植物の一種です。
恋愛
- 恋愛 : ときめきとドキドキで若返り効果が。ホルモンUPだけでなく、ストレス解消効果も。実生活に支障が出ないよう芸能人もOKです!
ハーブ
- ハーブティー : ローズやラベンダー、カモミールなど、一般的なものでOK! セージはとくにエストロゲンに似た効用をもたらすと言われていますが、味にくせがあるので専門店でブレンドしてもらうのも効果的です。
3.サプリとホルモン充填療法
サプリ
- プエラリア : エストロゲン様の効果が期待されますが、エストロゲン依存症の副作用が危惧されるため管理人としてはあまりおすすめできません。
- 大豆イソフラボン : 「特定保健用食品として大豆イソフラボンのみを通常の食生活に上乗せして摂取する場合の安全性について」、厚生労働省・農林水産省・食品安全委員会等からQ&Aが公表されていますので注意が必要です。管理人としては、日常の食生活でバランスよく摂ることをおすすめします。
ホルモン充填療法
ホルモン充填療法に関しては、医師と相談のうえで行うことが可能です。
まとめ

睡眠・運動・また食事等ですね。
食事のなかでも、植物性エストロゲンや、エストロゲンの働きをカバーしてくれる抗酸化物質は大切です。
忙しくて食生活で補えないというときは、補助的にサプリメントを活用することも選択肢のひとつです。
まずはできることからはじめましょう!
食事に関してはこちらも参考にしてみてくださいね。