湯シャンが流行っています。
効果があった!という人がいる一方で、フケが多くなったり、頭皮がかゆくなって脂漏性皮膚炎になった!という人も。
いいと言われている湯シャンでなぜそういうことが起こるのか?
何事もそうかもしれませんが、結局は「あなたに合うかどうか」がもっとも大切です。
その判断の一助となるよう、湯シャンのメリットとデメリット、やり方の注意点を解説します。
興味をもって試してみたとき、もし「わたしに合う」なら継続すればいいですし、もし「わたしには合わないな」という結論になっても、湯シャンの本質を理解することで、薄毛や抜け毛改善のヒントになるはずです。
Contents
そもそも湯シャンとは?
シャンプーを使わないでお湯だけで髪を洗う方法です。
天然石鹸だけお湯だけ派はもともといましたが、宇津木龍一さんが著書「シャンプーをやめると髪が増える」でノーシャンプー(水洗髪)を提唱してあらためて注目されるようになりました。
洗髪だけでなくスキンケアの本もあり、宇津木式という呼び名も有名に。
本の趣旨(主張)としては
- 湯洗いだけでホコリ・皮脂などの汚れの8割は落ちる
- 適度な皮脂は頭皮と髪を守る
- シャンプーによって過剰になっている皮脂分泌が、シャンプーをやめることで適正になる
- シャンプーをやめると髪が増える(^o^)
湯シャンが注目される理由。なぜ流行っているの?
では、なぜ湯シャンがブレイクしたのでしょう? 以下のことが考えられます。
- 極端な清潔志向(アブラは徹底的に落とすべき)の反動
- 薄毛・抜け毛・アトピー性皮膚炎等に悩む人が増えたため
- 脱シャンプー志向(シャンプー成分不信)・自然志向
- 芸能人の発言による注目
80年代~90年代にかけて朝シャンが流行した理由として清潔志向がありましたが、近年は自然志向が強くなっています。薄毛・抜け毛・アトピー性皮膚炎等が問題になり、その原因としてシャンプーのやりすぎ(による乾燥)や成分(界面活性剤等)が疑われていることもあるでしょう。それが本当の原因かどうかはともかく、それだけヘアケア用品への不安があらわれているという面は否めません(「シャンプーをやりすぎるとハゲる」「朝シャンをすると髪が薄くなる」という人も)。
また、芸能人の福山雅治さんやタモリさんによる「体や頭を洗いすぎるのはよくないので石鹸を使わない」「タモリ式入浴法」といった経験談も注目されるきっかけとなりました。
そうした流れから脱シャンプー志向も強くなっています。
現代では洗髪はほぼ毎日が当たり前になっていますし、そのより良い方法に関心が高いのは当然ですね。
ただ、やった人の口コミには、いいものとわるいものの両方あるようです。
(管理人も湯シャン経験がありますが、ここではそのフィルタができるだけ入らないようにしています。)
湯シャンの効果(メリット)
湯シャンに成功した人による口コミには以下のようなものがあります。
- 髪や頭皮の調子がよくなった
- 髪や地肌の乾燥を防ぐ
- 髪のパサつきがなくなった
- べたつきが残る反面、髪につや・ハリ・コシができた
- 頭皮の皮脂の過剰分泌を改善する
- 抜け毛が減った
- アトピーがましになった
湯シャンの弊害(デメリット)
湯シャンに失敗した人による口コミには以下のようなものがあります。
- 臭いと指摘された
- ふけが増えた
- 脂漏性皮膚炎になった
- 髪の毛がべたつく・油っぽい
- 髪がぺたっと寝てしまう
- かえって抜け毛が増えた
- 湯シャンは時間がかかる
- お湯だけでほんとうに皮脂汚れが落ちているのか不安が残る
人によってはやらない方がいい人も!?やり方を間違うと逆効果もアリ
人によってはやらない方がいいこと、中止した方がいい場合もあります。それは次のような人(場合)です。
- 忙しい人(湯シャンで皮脂汚れを落とすのは時間がかかります)
- 脂性・脂が多く、頭がかゆくなりやすい人
- 赤疹ができたり、強いかゆみが収まらないとき(脂漏性皮膚炎の可能性があります)
- ワックスなどの整髪料を使いたい人(油溶性のものが多く落ちにくいため)
- 日焼け止めスプレーを頭皮に使いたい人(汗で落ちにくくしてあるため)
- ホルモンバランスが乱れやすい人(皮脂の分泌が多くなるので)
- たっぷりお湯を使うのがもったいないと感じられる人
- 喫煙者(煙草のにおいはなかなか落ちません)
- においが気になる人
湯シャンのやり方と注意点
- 湯シャンの効果を高めるために、あらかじめブラシを使って頭皮と頭髪の汚れを浮き立たせます
- ぬるま湯で、頭皮を指の腹で軽く洗う
- 回数は、最初は2日に1回等に(いきなりシャンプーをやめるのではなく、シャンプー頻度を減らします。)
- 頭皮は場所によっては洗い残しがでやすいので、たっぷりとお湯を使って流しましょう(洗い残しがあると、フケとして頭皮から剥離しやすい)
- できるだけタオルドライで、ドライヤーは最低限で乾かします
湯シャンの結果と、方法のちょっとしたコツ
- 頭皮の皮脂は身体でもっとも多く、酸化した過酸化脂質は加齢臭のにおい成分を作るため、その対策も必要かも
- 湯シャン+トリートメント(または湯シャン+リンス)という人も
- 汚れを落としやすくするため綿の手袋を使うという人も
- 日記(記録)をつけるなどして経過をみるのもいい方法
- 頭皮がかゆい場合は皮脂が洗い流せていないことや、湿疹・皮膚炎も考えられます
- 白髪(白髪染め)・くせ毛・パーマ・カラーリングの場合も方法は変わりません
- 3ヶ月くらい続けたら最初の苦しみが減ってきた、よくなったという人も
まとめ

続けている方も、フケでものすごく苦しんでいたりニオイで葛藤していたり。
ですので湯シャンをすることでかえってストレスになるような場合は無理をする必要はないと思います。
ストレスは活性酸素をふやし、過酸化脂質をふやして真皮にまで悪影響を及ぼします。
シャンプーのいい香りはリラックス効果でストレスを軽減しますし、界面活性剤も適度に使えば有用です。
なので、「こうすべき」という本の主張にすべて沿う必要はないと思います。
あくまでも「自分に合うかどうか」「どの部分を取り入れるか」を柔軟に判断するのが大切ですね。
(意外と知られていない頭皮のニオイの原因と対策についてもぜひ読んでみてくださいね)