若年性薄毛を治したい!2種類のホルモンバランスが乱れる原因と問題点

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若年性の薄毛が増えている要因のひとつとして、現代生活におけるホルモンバランスの乱れが指摘されています。

ホルモンバランスが悪いと体の調子も悪くなるとはよく耳にしますよね。
でも、そのバランスって具体的に何のことかご存知でしょうか?

その意味を理解すれば、問題が起こったときに本質的なアプローチができます。
ホルモンバランスを味方につけて薄毛を改善し、理想的な美髪を目指したいですね。

 

ホルモン「バランス」は何と何のバランス?

ホルモン「バランス」というからには、何かと何かの相対的な関係を意味します。
そのバランスには二種類あります。

  • 女性ホルモンであるエストロゲンとプロゲステロンのバランス
  • 女性ホルモンと男性ホルモンのバランス

 

女性ホルモンのバランス

女性ホルモンの分泌周期

 

卵巣から分泌される女性ホルモンにはエストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲステロン(黄体ホルモン)の二種類があり、おおよそ28日周期で量が増減しています。

生理後、エストロゲンが増えはじめ、排卵前にピークを迎えます。そして排卵後にプロゲステロンとともに増えた後、生理まで分泌量が下がっていきます。
一方、プロゲステロンは排卵後に急激に増え、生理までに下がっていきます。

 

本来はその周期がバランスよく繰り返されます。
けれど、その量と周期がおかしくなってしまうときがあります。

  • プロゲステロンが増えるべきときに増えないとき。
  • エストロゲンが増えるべきときに増えないとき。

そんなときには、自律神経失調症とよく似た症状や諸問題があらわれます。
いわゆる更年期障害・プレ更年期・プチ更年期といった名前で呼ばれているものもそうです。

更年期というと50歳前後、プレ更年期やプチ更年期も30代後半といったイメージでしたが、現代では20代から30代でも類似症状が見られるようになっています。
若年性の薄毛はそうしたケースで見られる症状の一つです。出産後の大量脱毛は一時的ですが、妊娠状態から通常周期に戻ろうとするホルモンの働きも関係していると考えられます。

女性ホルモンと男性ホルモンのバランス

女性ホルモンも男性ホルモンも男女どちらにも存在しており、ホルモンバランスというとき、女性ホルモンと男性ホルモンとの相対関係をさす場合もあります。
じつは女性の体内で分泌される男性ホルモン量は、女性ホルモンに比べて10倍以上もあり、とくに40代以降にエストロゲン分泌が減ると、相対的に男性ホルモンの影響が強くなります。

年齢ごとの女性ホルモンの分泌

しかし近年では女性のライフスタイルの変化によって女性ホルモンの分泌量が減り、相対的に男性ホルモンの影響が優位になることがあります。男性ホルモン優位によっておこる脱毛が男性型脱毛症です。

 

ホルモンバランスが乱れる理由と影響

ホルモンバランスが乱れる理由

本来は女性であることを特徴づけてくれる女性ホルモンですが、なぜそのバランスが乱れるのでしょう?
その理由は、女性ホルモンを分泌させる繊細なシステムにあります。

ホルモン分泌において一定のリズムを司っているのが、脳の視床下部です。そこからの信号(性腺刺激ホルモン)によって、下垂体が卵胞刺激ホルモンと黄体刺激ホルモンを分泌し、卵巣がエストロゲンとプロゲステロンを生成します。ところが脳からの信号が乱れると、女性ホルモンの分泌に影響があらわれます。その要因には主に以下のものがあります。

  • 仕事や人間関係の強いストレス
  • 睡眠不足・睡眠リズムの乱れ
  • 運動不足
  • 食生活の乱れ・栄養不足
  • 卵巣やその他器官の病気
  • 加齢による卵巣機能低下
  • 自立神経失調症

脳はつねに身体からのフィードバックによってバランスをとろうとしています。そのため、身体の不調によって脳に影響があらわれ、信号が乱れることもあります。

 

ホルモンバランスが乱れて起こる問題

ホルモンバランスが乱れると、さまざまな問題が起こってきます。

  • 生理不順・生理痛・不正出血
  • 生理前症候群(PMS)
  • 不妊
  • 自立神経失調症
  • 更年期障害・プレ更年期・プチ更年期
  • エストロゲン依存性疾患

 

エストロゲン分泌の減少による問題

エストロゲンの分泌量が減少すると、エストロゲンによってもたらされていたさまざまな効果が減ってしまいます。40代以降であれば更年期障害とよばれますが、その諸症状が若年であっても起こる可能性が高まります。

  • 毛髪量の減少
  • 骨粗しょう症
  • 高血圧、動脈硬化
  • 肥満
  • 皮膚の老化(新陳代謝の低下)

また、エストロゲンは皮脂の分泌をおさえるはたらきがあるため、皮脂分泌が多くなることで頭皮に問題があらわれる場合があります。エストロゲンの抗酸化作用によって抑えられていた頭皮ダメージによって薄毛がすすむ(毛髪量の減少や頭皮の老化)ことも考えられます。

エストロゲン依存性疾患

女性ホルモンのバランスが乱れ、エストロゲン値が高い期間がつづくことがあります。また、近年は女性のライフスタイルの変化が大きく、未婚女性や高齢出産が増え、少子化が進んでいます。
その分、エストロゲンに長くさらされるリスクが高くなっています。
妊娠期間が少ないと、一生の月経回数が増え、エストロゲンが分泌される期間が長くなるためです。

それがエストロゲン依存性とよばれるもので、乳がんや子宮内膜症などの婦人科系の病気リスクが高まる要因とされています。

 

男性ホルモンが優位になることによって起こる問題

上で触れましたが、エストロゲンの分泌量が減って相対的に男性ホルモンの影響が強くなった場合、男性ホルモンの影響がでて頭皮等に問題が起こることがあります。

  • 皮脂分泌が増える(頭皮のニオイが強くなる・脂漏性皮膚炎になりやすくなる)
  • ヘアサイクルが乱れる(フケが増えたり、毛が細くなる)
  • 頭頂部の毛髪量が減る(男性型脱毛)

皮膚表面にある皮脂は紫外線によって過酸化脂質に変化します。その過酸化脂質はさらに皮脂を酸化分解し、加齢臭の原因物質を発生させます。
通常、若いときは抗酸化能力が高いために皮脂による悪影響は減りますが(だからオヤジ臭がしない)、それ以上に皮脂が生成されると、嫌なニオイの原因になります。

 

まとめ

ホルモンバランスが乱れると多くの問題が起こることがご理解いただけたでしょうか。
ふだん何気なく耳にする「ホルモンバランス」がいかに大事かということですね。

女性の若年性の薄毛は、その乱れを緩和することで治る可能性が高いです。
できるものから少しずつでも実行したいところです。具体的な対策については、下の関連リンクをご参照ください。

 

 

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