Q
これまでずっと朝晩二回シャンプーをしてきました。スポーツをしていた10代のころから、なんとなく自分が汗臭い気がして、休みの日には朝昼夜と洗っていたことも。社会人になっても朝晩の2回が習慣になっていましたが、20代の後半になってだんだん髪が細くなり、髪に腰がなくなってきたように思います。とくに朝洗ったあとは頭皮が張るような感じで気になっています。かといって洗わないと夕方にはべたついた感じが気になって。一日に二度のシャンプーは髪によくないと聞きましたが、やめた方がいいでしょうか?
A
スポーツをして汗をたくさんかいたり、汗と皮脂が分泌されやすい夏など、汚れを落としてすっきりしたいですよね。夏などは頭皮に雑菌も増えやすく、清潔な頭皮に戻すという意味ではシャンプーが悪いわけではありません。ただ、場合によって(またやり方によって)薄毛や抜け毛のリスク要因となりますので、注意が必要です。
とくに若いときは新陳代謝が活発で細胞の再生能力も高く、問題が表面化しにくいものです。けれど個人差はありますが、年齢とともに皮脂の分泌が減ったり、肌の保湿機能が落ちたりするのは仕方がない面も。(もちろん生活習慣などによってカバーすることもできます。)
頭皮が張るということは、皮脂を取りすぎているか、保湿がうまくできていないということですので、今の習慣を続けているとダメージがますます大きくなる可能性が考えられます。
年齢とともに髪が痩せるケースは珍しくありませんが、その進行を防ぐには頭皮についての知識とケアが必要です。
朝のシャンプーはよくないの?
たとえば朝にシャンプーをして外出した場合。皮脂がとれた状態で、スタイリング剤や紫外線などの刺激を頭皮に受けることになります。
皮脂は酸化して臭いの元となる一方で、頭皮の水分をキープし、頭皮と髪を守る重要な働きも果たしています。つまり、シャンプーで清潔さが得られるというメリットの反面、皮脂を落とした分ダメージを受けやすくなるというリスク要因もあるのです。また、朝は外出前など時間がなかったりして、髪を乾燥しセットするためのドライヤーの熱風を髪の近くにあててしまうこともありますよね。髪の近くにあてるということは、頭皮にもかなりのダメージを与えているかも。
朝のシャンプーが誰にとっても不正解というわけではありません。そのメリットとデメリットのバランスをどう取るか、そのポイントは個人ごとに違うからです。どうすればリスク要因を減らせるかの理解を深めながら、どこに自分のバランスのポイントがあるのかを観察していきましょう。朝はさっとお湯で流すだけにする、シャンプーの量を減らしたり夜とは違うシャンプーの方法(髪にさっと通す程度)を試したりするのもいいかもしれません。
ただ、一般的に、一日に二度洗う必要性のある方はほとんどいないといえるでしょう。
平安時代などの昔は1年に数回だったのではないかという説もあります。
1960年代や70年代でも1週間に1、2回の洗髪という人も多かったようです。
清潔の基準は時代によって違います。現代ではサラサラの髪が清潔と健やかさの象徴のようになっています。
でも、清潔を求めるあまり、頭皮や髪にダメージを与えてしまっては本末転倒です。
清潔についての自身のイメージを再点検してみるのもいいかもしれません。
<リンク>